蔵人 蔵人
社長、今日は何をお手伝いしますか
社長 社長
えっと、案件Aの進捗を確認して、明日の締切に間に合うかどうか判断したい
蔵人 蔵人
案件Aというのは?
社長 社長
あー…、Webサイトのリニューアルで、クライアントは株式会社〇〇で、予算は…
蔵人 蔵人
毎回同じ説明をいただいています
社長 社長
そうなんだよね
蔵人 蔵人
Notionと繋いでください。私が確認します

ぽんこつ社長です。

このブログで紹介しているプロンプトを使ってみて、こう感じた人がいると思います。

「毎回、自分の仕事の説明から始めるの、しんどい」

その通りです。

ADHD脳にとって、毎回のコンテキスト説明は、エネルギーの大浪費です。

この記事では、NotionとClaudeを連携させて、蔵人に「私の仕事を最初から知っている状態」にするセットアップを解説します。

3つのレベルに分けて説明するので、今日の自分の状況に合ったレベルから始めてください。

なぜ「コンテキストの毎回説明」がADHD脳に最悪なのか

まず、問題を整理しておきます。

AIに何かを頼む時、こんな前置きが必要になります。

「私はフリーランスのWebデザイナーで、今3つの案件を抱えていて、株式会社Aは今月末納期のLP制作で、株式会社Bは来月からの月額顧問で…」

これを毎回打ち込むだけで、ADHD脳のワーキングメモリが半分消えます。

打ち込んでいる途中で「あれ、何を聞こうとしてたんだっけ」となることも珍しくありません。

解決策は1つです。

AIに、自分の仕事の文脈を「最初から持たせておく」こと。

そのためにNotionが必要になります。

まずNotionで「AIが読める仕事のデータベース」を作ります

NotionとClaudeを連携させる前に、Notion側の設計が重要です。

AIが「使える情報」として読み取るためには、Notionのデータが整理されている必要があります。

整えるべきデータベースは3つです。

データベース①: 案件管理DB

すべての案件の現状を、AIが一発で把握できる形で管理します。

推奨するプロパティ構成:

プロパティ名 タイプ 記入内容
案件名 タイトル 「株式会社A LP制作」など
クライアント名 テキスト 会社名・担当者名
ステータス セレクト 進行中/待機/完了/保留
納期 日付 最終納品日
予算 数値 税込み金額
今週のタスク テキスト 今週やるべきことを3行以内で
次のアクション テキスト 「明日13時までにラフ提出」など1行
懸念点 テキスト クライアントへの未確認事項など
担当者 人物 自分か外注か

一番大事なのは「次のアクション」欄です。

AIはここを読んで、今日何をすべきかを判断します。毎朝ここだけ更新する習慣をつけると、朝のAIとのやり取りが圧倒的に速くなります。

データベース②: タスク管理DB

案件から切り出した、個別タスクを管理します。

推奨するプロパティ構成:

プロパティ名 タイプ 記入内容
タスク名 タイトル 「LP制作 ヒアリングシート送付」など
関連案件 リレーション 案件管理DBと紐付け
ステータス セレクト 未着手/進行中/完了/ブロック中
優先度 セレクト 高/中/低
期限 日付 そのタスクの締切
所要時間(見積) 数値 分単位で記入
ブロッカー テキスト 「クライアントの返答待ち」など

「ブロッカー」欄が地味に重要です。

「誰かの返答待ちで動けない」タスクが積み上がっていると、AIに優先度を判断させた時に「このタスクは進められない状態」と正しく判断してくれます。

データベース③: クライアント情報DB

各クライアントの基本情報を、AIが参照できる形でまとめます。

推奨するプロパティ構成:

プロパティ名 タイプ 記入内容
クライアント名 タイトル 会社名
担当者名 テキスト 氏名・役職
連絡手段 セレクト メール/LINE/Slack/電話
返答スピード セレクト 速い/普通/遅い
性格・注意点 テキスト 「細かい確認を好む」「急ぎの連絡はLINE」など
請求タイミング テキスト 「月末締め翌月末払い」など
関連案件 リレーション 案件管理DBと紐付け

「性格・注意点」欄は、AIがメール文面を作る時に活きます。

「細かい確認を好む」とあれば、AIは少し丁寧めの文章を選んでくれます。毎回トーンの説明をしなくて済むようになります。

Level 1: プロンプトに情報を貼り付ける(今すぐできる)

Notionの設定が終わったら、まず一番シンプルな使い方から始めましょう。

やり方: Notionのデータベースを開いて、AIに渡したい情報を手動でコピーして、プロンプトに貼り付けます。

具体的なプロンプト例:

Level 1: プロンプトに情報を貼り付ける(今すぐできる)
以下は私の現在の案件一覧です:
[Notionから案件管理DBをコピペ]
---
以下は今日のタスク一覧です:
[Notionからタスク管理DBをコピペ]
---
この情報をもとに、今日最初に取り組むべき1個のタスクを選んでください。
理由を1行で。

面倒に見えますが、NotionはCSVやMarkdown形式でエクスポートできるので、慣れると30秒でコピーできます。

このレベルで解決する問題:

  • 毎回ゼロから説明する手間がなくなります
  • AIが全案件の状況を踏まえた上で優先順位を出してくれます
  • コーディングやツール設定が一切不要です

まずLevel 1から始めることを強くおすすめします。

Level 2やLevel 3は便利ですが、設定に時間がかかります。ADHD脳は設定途中で止まるリスクが高いので、まず今日使えるLevel 1で効果を実感してから次に進みましょう。

Level 2: Claudeのコネクタ機能で自動連携(おすすめ)

2026年2月から、ClaudeにNotion連携の「コネクタ機能」が追加されました。

しかも、無料プランでも使えます。

コネクタを設定すると、こういうことができるようになります。

「今日の案件状況を確認して、優先順位を出して」

この一言を打つだけで、ClaudeがNotionを自分で見に行って、案件の状況を把握した上で回答してくれます。コピペ不要です。

設定手順(5分でできます):

Step 1: claude.aiの設定を開く

claude.aiにログインして、左下のアカウントアイコン → 「設定」→「コネクタ」を開きます。

Step 2: Notionを選んで連携する

コネクタ一覧から「Notion」を選びます。「接続する」ボタンを押すと、Notionのログイン画面が開きます。

Step 3: 読み取るワークスペースを選択する

NotionのどのワークスペースをClaudeがアクセスできるかをNotion側で設定します。「案件管理」「タスク管理」「クライアント情報」のデータベースがあるワークスペースを選びましょう。

Step 4: 動作確認する

チャット画面に戻って、こう打ってみます。

「私のNotionにある現在の案件一覧を確認してください」

Claudeが自動でNotionにアクセスして、案件情報を読み取ってくれれば成功です。

このレベルで解決する問題:

  • コピペが完全に不要になります
  • Notionを更新するだけで、次回の会話から最新情報がAIに伝わります
  • 毎朝の「今日何をすべきか確認」が、一言で済むようになります

Level 3: Claude Desktop + Notion MCP(より深い連携)

さらに踏み込んだ連携が必要な場合は、Claude Desktop(PCアプリ)にNotion MCPを設定します。

コネクタ機能より細かい操作(データベースへの書き込み、ページの自動作成など)ができるようになります。

「蔵人がNotionに書き込む」ことができるようになるイメージです。

設定の難易度は少し上がりますが、一度設定すると以下のことができるようになります。

  • 「この会議の内容をNotionの議事録DBに追加して」
  • 「完了したタスクのステータスを更新して」
  • 「新しい案件のページを作成して、基本情報を入力して」

設定手順:

Step 1: Claude Desktopをインストールする

claude.ai/downloadからMac版またはWindows版をダウンロードしてインストールします。

Step 2: NotionでAPIトークンを取得する

NotionのAPIページ(developers.notion.com)にアクセスして「New integration」を作成します。

Integrationの名前は「Claude」など、わかりやすいものにしましょう。

作成すると「Internal Integration Token」が発行されます。これを控えておきます。

Step 3: データベースをIntegrationと接続する

Notionで連携したいデータベースを開きます。

右上の「…」→「Connections」→ Step 2で作ったIntegrationを選んで接続します。

案件管理DB、タスク管理DB、クライアント情報DBの3つ全てに同じ手順で接続します。

Step 4: Claude Desktopの設定ファイルを編集する

Claude Desktopの設定ファイル(`claude_desktop_config.json`)に以下を追加します。

Macの場合: `~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json`
Windowsの場合: `%APPDATA%\Claude\claude_desktop_config.json`

Level 3: Claude Desktop + Notion MCP(より深い連携)
{
  "mcpServers": {
    "notionApi": {
      "command": "npx",
      "args": [
        "-y",
        "@notionhq/notion-mcp-server"
      ],
      "env": {
        "OPENAPI_MCP_HEADERS": "{\"Authorization\":\"Bearer ここにTokenを貼る\",\"Notion-Version\":\"2022-06-28\"}"
      }
    }
  }
}

`ここにTokenを貼る` の部分を、Step 2で取得したトークンに置き換えます。

Step 5: Claude Desktopを再起動する

完全に終了して再起動します。チャット画面の右下にハンマーアイコン(🔨)が表示されれば成功です。

Step 6: 動作確認する

「私のNotionの案件管理データベースにある、今日締切のタスクを全部表示してください」

これで答えが返ってくれば完了です。

連携後に使えるプロンプト集

セットアップが完成したら、以下のプロンプトがそのまま使えます。

朝の立ち上げ(毎日使う)

連携後に使えるプロンプト集
私のNotionを確認して、以下の3つを教えてください:
1. 今日締切のタスク
2. 今週中に対応が必要な案件のうち、最もリスクが高いもの
3. 今日最初に取り組むべき1個のタスク
理由も1行で添えてください。

週次レビュー(週1回)

連携後に使えるプロンプト集
今週の案件状況をNotionから確認して、以下をまとめてください:
1. 完了したタスクの一覧
2. 来週に持ち越すタスクの一覧
3. 対応が遅れていて、クライアントへの連絡が必要なもの
4. 来週の優先順位トップ3

案件の緊急判断(必要な時)

連携後に使えるプロンプト集
案件[案件名]のNotionページを確認して、現状をまとめてください。
今の状態で、納期に間に合うか判断してください。
間に合わない可能性がある場合は、クライアントへの連絡文案を1つ作ってください。

タスクの追加(Level 3のみ)

連携後に使えるプロンプト集
以下の新しいタスクをNotionのタスク管理DBに追加してください:
- タスク名: [タスク名]
- 関連案件: [案件名]
- 期限: [日付]
- 優先度: 高
- 所要時間(見積): [分]

ADHDフリーランスが陥りやすい3つの罠

最後に、設定後にやりがちな失敗を書いておきます。

罠①: Notionを完璧に整えてから使おうとする

Notionの設計が「完璧」になることはありません。まず案件1個分だけ入れて、連携を試してみましょう。不完全なデータでも、ゼロより100倍マシです。

罠②: 毎日更新しようとして止まる

「毎日Notionを更新する」という習慣は、ADHD脳には重すぎます。更新するのは「次のアクション」欄だけにしましょう。それだけで、AIが毎朝正確な優先順位を出してくれます。

罠③: Level 3から始めようとする

設定の途中で止まるのが、ADHD脳の最大の罠です。Level 1で今日から使い始めて、「これ便利だ」という実感が得られてからLevel 2、Level 3に進みましょう。

蔵人 蔵人
社長、設定は終わりましたか
社長 社長
とりあえずLevel 2まではできた
蔵人 蔵人
では試してみましょう。今日の案件状況を教えてください
社長 社長
えっと、確認してくれないの?
蔵人 蔵人
Notionを確認します。少々お待ちください
社長 社長
……
蔵人 蔵人
案件が3件あります。最も優先すべきは株式会社Aの件です。明日13時が提出期限で、まだラフが未提出の状態です
社長 社長
あ、そうだった、やばい
蔵人 蔵人
今すぐ着手しますか。他の案件は明後日以降で問題ありません
社長 社長
…蔵人、ありがとう
蔵人 蔵人
仕事ですので。始めてください

毎朝のゼロからの説明は、もう終わりにしましょう。

蔵人に私の仕事を覚えさせれば、毎朝の立ち上げが、一言で済むようになります。

さらに深掘りしたい方へ

#ぽんこつ社長のAI日誌