ここまでの連載で、AIに朝の一手を出してもらったり、止まった案件を仕分けてもらったり、何度も「AIに相談する」話をしてきました。
でも今日は、その相談そのものが面倒で続かない、という手前の壁の話です。
社長
蔵人
またやってもうた
私はADHD気味の自営業者です。AIに相談すれば頭が整理されることは、もう何度も体験しています。それでも、相談しない日が続くことがあります。
理由は単純で、相談の「準備」が重いからです。
- 相談するには、まず案件の経緯を説明しないといけない
- 「どこから話せばいいか」を考えるだけで気が重い
- 説明文を打っているうちに、当初の相談内容を忘れる
- 結局「また今度でいいか」となって、相談しない
いちばん相談したい、頭がこんがらがっている時ほど、説明する気力が残っていない。これが地味な悪循環でした。
なぜ「説明」で止まるのか
先に、いちばん言いたいことを書きます。これは面倒くさがりだからではありません。
ADHDの脳にとって、「本題の前にある準備作業」は、本題より重く感じられることがあります。相談という本題に入る前に、経緯の整理・要約・入力という前置きが立ちはだかる。その前置きのコストが、相談の価値を上回ってしまうと、手が止まります。
つまり、必要なのは「うまく説明する力」ではなく、説明そのものをやり直さなくていい仕組みでした。状況の説明を毎回ゼロから組み立てるのをやめる、ということです。
AIに「データごと渡して」相談する
そこで、案件の情報を、AIがそのまま読める形(Markdown)でまとめて渡すようにしました。会話で説明するのをやめて、案件の状況を一式コピーして貼り、そのうえで相談する。説明ではなく「データの受け渡し」にしてしまうわけです。
これから、私が抱えている案件の状況をまとめて貼ります。
あなたはこのデータを読んで、私の参謀として答えてください。
お願いしたいこと:
1. まず、止まっている案件・急ぎの案件を指摘してください。
2. 今日動かすべき案件を1つ選び、その理由を一言で。
3. 私が見落としていそうなリスクがあれば教えてください。
毎回ゼロから説明するのが苦手なので、次回からはこのデータの差分だけ貼ります。
それで会話を続けられるようにしてください。
--- ここから案件データ ---
(案件名・状況・次の一手・締切などをまとめて貼る)コツは、「次回からは差分だけ貼る」と最初に宣言しておくことです。一度フルのデータを渡しておけば、次からは「A社、入金確認できた」の一行で会話が続きます。毎回の説明コストが、ほぼゼロになります。
社長
蔵人
毎回コピーして渡すのも面倒で、アプリにした
このやり方はよく効きました。そこで一歩進めて、案件情報をMarkdownで丸ごと書き出せるように、自分用の案件管理アプリ pm-app を作りました。書き出したデータをAIに渡して相談し、返ってきた分析をまた取り込む。状況説明を毎回やり直す必要がありません。
設計の根っこにある考え方は、「アプリはAIが読み書きできるデータ置き場に徹する」です。アプリの中に賢いAIを埋め込むのではなく、Claude CodeのようなAIが直接読める形でデータを持つ。深い判断はAIに任せ、アプリはその素材を整えておく係に回る。そうすると、相談のたびに説明し直す壁が、まるごと消えます。
この pm-app は、いまスターター版として配布できる形に準備中です。整い次第、このブログでもお知らせします。
まとめ
AIに相談できないのは、あなたが面倒くさがりだからではありません。「本題の前の準備を、毎回さらりとこなせる人」を前提にした相談のやり方を、続けようとしていただけです。
必要なのは、うまく説明することではなく、説明をやめて「データごと渡す」こと。まずは案件の状況を一式コピーしてAIに貼り、「次からは差分だけ」と宣言するところから始めてみてください。