蔵人 蔵人
社長、経費精算が止まってます
社長 社長
だって退屈なんだもん
蔵人 蔵人
社長 社長
面白くないんだよ、レシートを分類するのが
蔵人 蔵人
では、ゲームにしましょうか
社長 社長
蔵人 蔵人
このレシート分類を、タイムアタックにします。今日の目標は15分以内に30枚処理です
社長 社長
タイムアタック?
蔵人 蔵人
始めます。3、2、1
社長 社長
ちょっと待って! …なんか急にやる気出てきた
蔵人 蔵人
それがドーパミンです

ぽんこつ社長です。

ADHD脳は、退屈な作業が本当に進みません。

「やらなきゃ」とわかっています。でも体が動きません。

これも「意志が弱いから」じゃないんです。

ドーパミン不足という、ADHD脳の構造的な問題です。

そして、AIにタスクを「奇妙化」させると、ドーパミンを人工的に作り出すことができます。

退屈な作業が進まない仕組み、ちゃんと理由があります

ADHD脳のドーパミンシステムは、定型発達脳と違う動き方をしています。

定型発達脳は「これをやれば後でいいことがある」という遅延報酬で動けます。「今は退屈でも、締切を守れば評価が上がる」という論理で、退屈な作業を継続できるわけです。

ADHD脳には、この遅延報酬回路がうまく動きません。

代わりに「今この瞬間の刺激」でしかドーパミンが出ないんです。

  • 面白い → ドーパミン出る → 動ける
  • 新しい → ドーパミン出る → 動ける
  • 緊急 → ドーパミン出る → 動ける
  • 退屈 → ドーパミン出ない → 動けない

経費精算、書類整理、確定申告、単純な入力作業…

これらは全部「退屈・単調・緊急じゃない」の三拍子が揃っています。

「やる気で克服しよう」は無謀です。そもそもドーパミンが出ていないので、やる気が生まれる仕組みがないんですよ。

外からドーパミンを作り出せばいい、という発想

ADHD脳が「面白い・新しい・緊急」でしか動けないなら、そうしてしまえばいいんです。

AIに「退屈な作業を、面白く・新しく・緊急に変換させる」わけです。

私はこれを「奇妙化」と呼んでいます。

5つの奇妙化プロンプト

プロンプト①: ゲーム化

最もシンプルで、効果が高い方法です。

5つの奇妙化プロンプト
以下の退屈な作業を、ゲームにしてください。
【タスク】
(具体的に書く)
【ゲーム化の条件】
- タイムアタック要素を入れる
- スコア要素を入れる
- 「クリア条件」を設定する
- ルールは3行以内で
ADHD脳なので、シンプルであるほど効果的です。

「レシート30枚の経費分類」なら、Claudeはこう返してくれます。

経費分類タイムアタック v1

ルール:

  • 1枚処理するごとに「1ポイント」
  • 15分以内にクリア → ボーナス10ポイント
  • 1枚も迷わず分類できたら → 1枚につき2ポイント

目標: 15分で30ポイント以上

これだけで、脳が「ゲームモード」に入ります。ポイントに実際の価値はありません。でも、ADHD脳にとってはそれで動けるかどうかが変わります。

プロンプト②: 変な制約を加える

「新しい」「予測不能」な要素を入れると、ADHD脳の興味が引き出されます。

5つの奇妙化プロンプト
以下のタスクに、変な制約を3つ加えて面白くしてください。
【タスク】
経費精算(レシート30枚を分類する)
【制約のルール】
- 明らかに作業効率を下げない程度で
- 「え、それやるの?」という驚きがある
- ADHD脳が「面白そう」と感じる変さ
3パターン提案してください。

返ってくる例はこんな感じです。

制約セットA: スパイ作戦
コードネーム「レシート作戦」。各レシートに暗号のカテゴリ名をつける(交通費→「移動」/接待→「会談」)。15分以内に30件の「情報」を処理してください。

制約セットB: 考古学発掘
過去3ヶ月の経費を「遺跡発掘」として整理する考古学者の設定で。古いレシートほど「深い地層」から出土したことにして、コメントをつけながら分類します。

バカバカしいですよね。でも、これで動ける場合があります。ADHD脳は「バカバカしい」という新鮮さをドーパミン刺激として受け取るんです。

プロンプト③: 自分の興味と接続する

ADHD脳には「過集中」という特性があります。興味のあることには8時間でも没頭できます。この過集中を退屈な作業に接続させます。

5つの奇妙化プロンプト
私が退屈に感じているタスクを、私の興味と強引に接続してください。
【退屈なタスク】
経費精算
【私の興味・好きなもの】
(具体的に書く: ゲーム、音楽、スポーツ、映画、なんでも)
こじつけでいいです。「なんか面白いかも」と感じられるフレームを作ってください。

私はサッカーが好きなので、こんな感じが返ってきます。

「今日の経費精算は、シーズン最終戦。レシート1枚の正確な分類がシュートの精度に相当。30枚の分類を完璧にクリアすれば、今シーズンの経理を完璧に締め括れる。ハーフタイム(15分)で進捗確認しよう。」

バカバカしいんですけど、「経費精算=シーズン最終戦」のフレームで見ると動けたりします。これがドーパミンの不思議なところですよね。

プロンプト④: 実況中継を依頼する

AIに「実況中継」させながら作業するパターンです。

5つの奇妙化プロンプト
私がこれから経費精算をします。
スポーツ実況のスタイルで、私の作業を実況してください。
ルール:
- 私が「1枚目完了」などと報告するたびに実況する
- 興奮気味に、でも大げさすぎない
- 最終的なタイムと枚数を「試合終了」として締める

自分でレシートを見るたびに「アナウンサーが実況している」という感覚が生まれます。ばかばかしいですが、退屈が消えます。

プロンプト⑤: ライバルを作る

競争という刺激でドーパミンを引き出します。

5つの奇妙化プロンプト
私の経費精算のスピード記録を管理して、ライバルとして競わせてください。
私の過去記録:
- 1回目: 30枚を25分
- 2回目: 30枚を20分
今日の目標タイムを提案してください。
達成したら称賛、失敗したら容赦ないダメ出しをしてください。
ライバルは手加減なしでお願いします。

「過去の自分に勝つ」という競争本能が、ADHD脳のドーパミンを引き出してくれます。

全部試す必要はありません

5つのパターンを紹介しましたが、全部を試す必要はないですよ。

私のおすすめは①と③の組み合わせです。「ゲーム化」で基本の枠を作り、「興味接続」で自分なりの意味を加えます。

合わないパターンは使わなくていいです。ADHD仕事術は、自分専用に最適化するものですから。

蔵人 蔵人
社長、確認があります
社長 社長
なに
蔵人 蔵人
タイムアタックで経費精算、今日は14分32秒でした
社長 社長
おっ、先週より2分速い
蔵人 蔵人
新記録です
社長 社長
やった
蔵人 蔵人
ただ、3枚ほどカテゴリが怪しいです。後で確認してください
社長 社長
うん
蔵人 蔵人
次のタイムアタックは、速さより精度を重視しますか
社長 社長
両方追いたい
蔵人 蔵人
では、次のルールを設定します。1枚間違えたら10秒ペナルティです
社長 社長
厳しい
蔵人 蔵人
ADHD脳には適度な緊張感が必要です
社長 社長
わかってるな
蔵人 蔵人
仕事ですので

退屈を耐えるな。奇妙にしてしまえばいいです。

それだけでADHD脳は動き出しますから。

さらに深掘りしたい方へ

  • タスク別・気分別の奇妙化プロンプト集 → note販売中

#ぽんこつ社長のAI日誌